2019年7月20日土曜日

「週刊金曜日」特集

3弁護士が寄稿、原克也裁判長を厳しく批判


「週刊金曜日」の最新号(7月19日号)が、「植村裁判東京地裁判決」の特集を掲載しています。特集は10ページにわたり、6本の記事と2つの資料で構成されています。このうちの3本は、東京弁護団の中心メンバーである3人の弁護士(神原元、穂積剛、吉村功志氏)の寄稿です。
神原弁護士は、東京地裁判決(原克也裁判長)を「判例法理をねじ曲げただけでなく、歴史の真実をもねじ曲げた異様な判決だ」「被告らに有利な証拠だけを採用したとしか思えない」「西岡氏が金学順氏の証言を変更していたことを法廷で認めさせた点は重要だ。しかし判決はこの点を一顧だにしていない」と批判しています。
原裁判長はこれまでに、慰安婦問題をめぐる2件の名誉棄損訴訟でも原告敗訴の判決を下しています。穂積、吉村両弁護士は、それぞれの訴訟にかかわった経験を明かし、「(原裁判長は)まともな事実認定と法律解釈をする意思など初めから持ち合わせていなかった。植村裁判でこの人物が勝訴を書いていたら、そちらの方が驚愕すべき結果だったというべきであろう」(穂積)、「(判決は)原告が問題とする記述を、被告が書いたのとは異なる表現に巧妙にすり替えた。当然ながら控訴審は疑問を呈し、前提事実の整理をやり直した」(吉村)と書いています。穂積弁護士の訴訟は、吉見義明・中央大教授(当時)が桜内文城衆院議員(当時)を訴えたもの。吉村弁護士の訴訟は、金学順さんらの国賠訴訟弁護団長だった高木健一弁護士が藤岡信勝氏と「Will」の発行元ワックを訴えたものです。
詳しくは、同誌をお読みください。

このほかも必読の記事ばかりです。特集の記事見出し・筆者は次の通りです。
▽闘うべき相手は、被告席の背後に、裁判所の奥に存在する/問われているのはこの国のデモクラシー=安田浩一(p22~23)
▽被告らに有利な証拠だけを採用/判例法理をねじ曲げ、歴史の真実をもねじ曲げる=神原元
▽「慰安婦」をめぐる別の裁判でも原裁判長、原告敗訴の判決/曲がりくねった解釈に首捻る=穂積剛(p26)、表現すり替え敗訴に導く手法=吉村功志(p26)
▽新聞労連はなぜ植村さんを応援するのか/ジャーナリスト活動を続けるためのネットワーク作りを(談)=南彰(p27)
▽「慰安婦」強制連行報道の櫻井よしこ氏/番組の「顔」が「原稿を読み上げた」だけと弁明=徃住嘉文(p28~29)
▽東京訴訟関連年表、東京地裁判決文(要旨)=編集部(p30~31)



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