2018年1月24日水曜日

東京訴訟の傍聴を!

東京訴訟の第11回口頭弁論が1月31日(水)午後3時30分から東京地裁で開かれます。昨年の10月以来、ことし初めて、の弁論です。今回はいつもより30分遅れの開廷となります。傍聴抽選はなく、午後3時すぎから先着順に入ることができます。
裁判終了後の報告集会は、午後4時30分から参議院議員会館101会議室で開催されます。弁護団と植村さんの報告の後、東京新聞の望月衣塑子記者が「記者への攻撃と言論の自由」と題して講演します。望月記者は、官房長官記者会見での食い下がり質問に対する官邸と一部メディアからのバッシングなどについて、語る予定です。

2018年1月13日土曜日

証人尋問詳細決まる

札幌訴訟

2月16日(金) 喜多義憲氏(元道新ソウル特派員)13:30-15:30
3月23日(金) 植村隆氏、櫻井よしこ氏 10:30-17:00

証人尋問が行われる次回法廷をどう開くか、注目の進行協議が札幌地裁で1月11日開かれた。協議の結果、原告側が証人申請していた喜多義憲氏(元北海道新聞ソウル特派員)の採用が決まった。被告側は西岡力氏(元東京基督教大学教授、「植村裁判東京訴訟」の被告)と秦郁彦氏(歴史学者)の2人を申請していたが、裁判所は2人とも認めなかった。
証人尋問は札幌地裁で2月16日午後1時半から行われる。証人申請した側が行う主尋問が30分、被告側の反対尋問が60分の予定。

また証人尋問の次に予定されている当事者尋問の詳細も決まった。3月23日午前10時半から午後5時までの終日。午前中は植村さんへの主尋問(60分)、午後からは植村さんへの反対尋問(90分)があり、その後の櫻井よしこ氏への被告側主尋問は30分、反対尋問は60分とされた。

■西岡力、秦郁彦両氏の申請は認めず
この日の進行協議について、植村弁護団の小野寺信勝事務局長は、同夜に開かれた「植村裁判を支える新春の集い」で、「前回の進行協議でも裁判所は被告側申請の2人とも認めなかった。今日の協議では西岡氏だけでも採用を、と主張したが、裁判所はこれを一蹴した。ほかにも被告側の細かい抵抗はあったが、裁判所はその主張をすべて排斥した。採用された証人は、私たちが申請した喜多さんただ一人だった」と語った。

また、これからの展開について、「証人尋問と当事者尋問が裁判のヤマ場。尋問を受けて、最終書面を結審のときに出す。おそらく5月か6月ぐらいに結審。判決は9月か10月、秋ぐらいに出ると思う。今年は植村裁判のまさに正念場。みなさんの運動や裁判活動が結実する重要な年になる。裁判は佳境を迎えており、みなさんのもうひと踏ん張りの支援をいただきたい」と話した。

■この戦いは五分五分を超えた!
喜多氏だけが証人採用されたことには大きな意味がある。
弁護団共同代表の伊藤誠一弁護士は次のように話し、「新春の集い」を締めくくった。
裁判所は論点ごとに、どちらの主張に説得力があるか、証拠に照らして検討していく。紙ベースでは西岡論文など被告側からも多くの書面が出ているが、法廷での証言も、重視される証拠となる。第三者の喜多さんは、事案にふさわしいことを証言できる証人だ。喜多さんだけを採用したことは、他の人の話は聞く必要がないということ。裁判所は櫻井氏らの行為が名誉棄損かどうか、西岡氏らの話を聞かなくても判断できるとしたことを意味する。ここまでの戦いは五分五分を超えて、植村さんの主張が裁判所に受け入れられていると感じる」
問題はこれからだ。当事者尋問で植村さん、櫻井氏が法廷で自分の言い分を述べるのは当たり前のこと。陳述の矛盾を突いて反対尋問がなされるが、それで崩れるようなら2人ともダメだ。勝負はそこ(当事者尋問)ではない。傍聴している人たちが納得できるような喜多さんの話を、証人尋問で引き出せるかどうかだ」
「私たちが喜多さんを証人として連れて来ることができたのはどうしてか? 弁護団が100人もいるからではない。証言したあと攻撃されるようなところへ誰も腰を上げたりしない。この裁判を支えていてくださる皆さんがいるから、喜多さんも勇気を出して来てくれる。みなさんが彼を後押ししてくれた。その点でも植村裁判は意味のある訴訟だと思う。今年はヤマ場です。よろしくお願いします」

text by H.H

「新春の集い」は北海道自治労会館で午後6時過ぎから始まり、約70人が参加した。秋にも地裁判決が出る見通しになった正念場の年。「植村裁判を支える市民の会」の上田文雄共同代表の音頭で乾杯の後、裁判報告、植村隆さんの飛び切り元気な近況報告、弁護団への「何でもあり質問」などの2時間余、なごやかで、熱い集会が続いた。
2018年1月11日、植村裁判を支える新春の集い

2018年1月8日月曜日

コンサート反響続々

「植村隆さん支援・新春トークコンサート」に参加した弁護士の澤藤統一郎さんと東京造形大学教授の前田朗さんが、それぞれご自身のブログで感想を書いています。当日の会場の様子とステージの内容を伝える文章からは、おふたりの植村裁判への熱い思いと、ともに闘う強い決意が伝わってきます。その全文を以下に転載します。

澤藤統一郎
植村隆バッシング反撃訴訟の今日的な意

本日(1月6日)は、世田谷・成城ホールでの植村東京訴訟支援企画・「2018新春トークコンサート『忖度を笑う 自由を奏でる』(主催:植村訴訟東京支援チーム)に出かけた。招待券は1枚で、妻の席は当日券でのつもりだったが、400席が文字どおりの満席。暮れにはチケット完売で、電話予約も断わり、「当日券はありません」という事前のアナウンスもされていたそうだ。事情を知らず一時は入場を諦めたが、スタッフの厚意で何とか入れてもらった。

実感として思う。従軍慰安婦問題への世の関心は依然高いのだ。いや歴史修正主義者であるアベの政権のもと、従軍慰安婦問題は戦争の加害責任問題として忘れてはならないという市民の意識が高まっているのではないか。戦争の記憶継承の問題としても、民族差別問題としても、また報道の自由の問題としても、従軍慰安婦問題は今日的な課題として重要性を増している。
考えてもみよ。安倍晋三を筆頭とする右派勢力は、なにゆえにかくも従軍慰安婦問題にこだわるのか。その存在を隠そうとするのか、報道を押さえ込もうとするのか。メディアでも、教育でも、かくも必死に従軍慰安婦問題を封印しようとしているのか。

まずは、過ぐる大戦における皇軍を美化しなければならないからである。神なる天皇が唱導した戦争は聖戦である。大東亜解放の崇高な目的の戦争に、従軍慰安婦の存在はあってはならない恥部なのだ。大義のために決然と起った皇軍は、軍律正しく、人倫を弁えた存在でなくてはならない。だから、南京大虐殺も、万人抗も、捕虜虐待も、人体実験も、生物兵器の使用も、毒ガス戦も、すべては存在しなかったはずのもので、これがあったとするのは非国民や反日勢力の謀略だということになる。女性の人格を否定しさる従軍慰安婦も同様、その存在は当時の国民にとっての常識だったに拘わらず、あってはならないものだから、強引にないことにされようとしているのだ。

このことは、明らかに憲法改正の動きと連動している。9条改憲によって再び戦争のできる国をつくろうとするとき、その戦争のイメージが恥ずべき汚れたものであっては困るのだ。国土と国民と日本の文化を守るための戦争とは、雄々しく、勇ましく、凜々しいものでなければならない。多くの国民が、戦争といえば従軍慰安婦を連想するごとき事態では、戦争準備にも、改憲にも差し支えが生じるのだ。

本日の企画は、トークとコンサート。トークが、政治風刺コントで知られるパフォーマー松元ヒロさんで、これが「忖度を笑う」。そして、ピアニスト崔善愛さんが「自由を奏で」、最後に植村さん本人がマイクを握った。「私は捏造記者ではない」と、経過を説明し、訴訟の意義と進行を熱く語って支援を訴えた。熱気にあふれた集会となり、聴衆の満足度は高かったものと思う。
宣伝文句は、「慰安婦問題でバッシングされている元朝日新聞記者、植村隆さんを支援しようと、風刺コントで知られる松元ヒロと、鍵盤で命を語るピアニスト・崔善愛(チェソンエ)がコラボします。『自粛』や『忖度』がまかりとおる日本の空気を笑い飛ばし、抵抗のピアノに耳を傾けましょう。」というものだが、看板に偽りなしというところ。

ところで、植村隆バッシングに反撃の訴訟は、東京(地裁)訴訟と札幌(地裁)訴訟とがある。東京訴訟の被告は西岡力東京基督教大学教授と株式会社文藝春秋(週刊文春の発行元)に対する名誉棄損損害賠償請求訴訟。次回、第11回口頭弁論が、1月31日(水)午後3時30分に予定されている。

札幌訴訟は、櫻井よしこ、新潮社(週刊新潮)、ワック(月刊Will)、ダイヤモンド社(週刊ダイヤモンド)に対する名誉棄損損害賠償請求訴訟。次回第10回口頭弁論期日が、2月16日(金)午前10時に予定されている。

植村「捏造記者説」の震源が西岡力。その余の櫻井よしこと各右翼メディアが付和雷同組。両訴訟とも、間もなく立証段階にはいる。
植村従軍慰安婦報道問題は、報道の自由の問題であり、朝日新聞問題でもある。朝日の従軍慰安婦報道が右派総連合から徹底してバッシングを受け、担当記者が攻撃の矢面に立たされた。日本の平和勢力、メディアの自由を守ろうという勢力が、総力をあげて植村隆と朝日を守らねばならなかった。しかし、残念ながら、西岡・櫻井・文春などが植村攻撃に狂奔したとき、その自覚が足りなかったように思う。

いま、従軍慰安婦問題は新たな局面に差しかかっている。2016年年12月28日の「日韓合意」の破綻が明らかとなり、「最終的不可逆的」な解決などは本質的に不可能なことが明らかとなっている。被害の深刻さに蓋をするのではなく、被害の実態を真摯に見つめ直すこと。世代を超えて、その記憶を継承し続けることの大切さが再確認されつつある。このときに際して、植村バッシング反撃訴訟にも、新たな意味づけがなされてしかるべきである。

本日の集会の最後に司会者が、会場に呼びかけた。
「皆さん、『ぜひとも植村訴訟をご支援ください』とは言いません。ぜひ、ご一緒に闘ってください」
まったく、そのとおりではないか。
201816日)

前田朗■
立ち上がる勇気をくれた人々

「新春トークコンサート 忖度を笑う 自由を奏でる」(成城ホール)に参加した。
Ⅰ部 松元ヒロ ソロライブ
Ⅱ部 崔善愛 ピアノ独奏
Ⅲ部 植村隆✕崔善愛✕松元ヒロ

Ⅰ部はパントマイマー&コントの松元ヒロによるソロライブ。政治情勢を取り上げ、定番の「憲法くん」を演じた。<ザ・ニュースペーパ>結成が1988年だから、私はまもなく、30年、ザ・ニュースペーパーや、松本ヒロのソロライブを楽しんできたことになる。

Ⅱ部は崔善愛によるショパンの演奏であった。崔善愛の指紋押捺拒否の闘いも30年の歴史を刻む。演奏はショパンの、幻想即興曲嬰ハ短調、ノクターン嬰ハ短調<遺作>、バラード第1番ト短調、別れの曲ホ短調。最後は別れの曲だが、出会い直すための別れの曲だろう。この社会を編成し直すための別れの曲であろう。

Ⅲ部は座談会の予定だったが、植村隆の事件報告で時間がほとんどなくなった。「慰安婦」報道に難癖をつけられ、ネット上でさらし者にされ、猛烈な攻撃の中、家族への危害まで心配しながら、苦悩の日々を送らざるをえなかった植村自身の事件報告である。激流に翻弄されながら、過去の報道記録を徹底的に明らかにし、裁判闘争に打って出た植村の闘いである。
植村の慰安婦取材、政治家やメディアによる歴史修正主義の跋扈、そして植村バッシングの歴史も、同様に30年の出来事である。

安倍晋三の歴史攻撃、自由主義史観研究会に始まる歴史偽造、教科書攻撃、NHK番組改ざん事件、朝日新聞叩きも、30年の歴史になろうとしている。この30年の逆流の激しさをいまさらながらの思いで振り返った。
過去の侵略戦争と植民地主義の事実を抹消し、加害者と被害者を抹消し、新たな戦争策動に励む安倍政権に代表される日本政治と社会の腐敗はあまりにも深く進行している。愛国主義、軍国主義、排外主義、対米従属、嫌韓嫌日、ヘイト・クライム、ヘイト・スピーチの日本の歴史と誇りを掲げる反知性主義。その先は、2018年の明治150年、天皇生前譲位、そして2020年の東京オリンピックと憲法破壊である。
こうした流れの中に、植村隆の裁判闘争がある。事実を伝え、自由と平等を追求し、ヘイト・スピーチのない社会をつくるために立ち上がる勇気を、植村隆✕崔善愛✕松元ヒロの3人が教えてくれた。二次会懇親会でも、社会を壊し、民主主義を壊死させる反知性主義との闘いの厳しさと、必然性を、そして敢然と立ち向かう決意をジャーナリストたちが語ってくれた。
201816日)

※写真は、トークコンサートで報告する植村さん(1月6日、東京・成城ホール)





2018年1月7日日曜日

東京新春コンサート


「2018新春トークコンサート」が1月6日午後、東京・世田谷区の成城ホールで開かれました。年明けの催しにふさわしく、会場にはなごやかな空気と笑顔があふれ、約400人の観客(参加者)が松元ヒロさんのソロライブと崔善愛さんのピアノ独奏を楽しみました。植村隆さんは、「2018年の私の決意は①植村裁判勝利②河野談話の継承③ヘイトスピーチのない社会づくりに尽力」と語り、支援を訴えました。
会場はほぼ満席でした。前売りチケットが予想以上に売れたため舞台の手前にも臨時席を設けました。それでも当日売りを一時ストップするほどの盛況で、松元さん、崔さんの人気と植村さん支援の広がりをあらためて実感させる会となりました。
写真はいずれも1月6日、成城ホールで

コンサートには地元世田谷区の保坂展人区長からメッセージが寄せられました。自治体の現職首長からの植村支援メッセージは、上田文雄札幌市長(当時)に次いで2人目です。配布プログラムに掲載した主催者「ごあいさつ」と、この日のステージの圧巻、松元ヒロさんが朗々と諳んじた「日本国憲法前文」とともに、以下に掲載します。

メッセージ
 本日は、植村隆さんの裁判を支援する2018新春トークコンサートの盛会を心よりお祝い申し上げます。本日のトークコンサートから、植村隆さんの裁判の支援の輪がさらにひろがるようご祈念いたします。
 取材をした事実を報道したことを「捏造」と決めつけ、報道した記者の家族まで巻き込み、インターネット上で家族のプライバシーもさらし、匿名による「脅迫」をはじめとする陰湿で激しい攻撃と迫害をする行為が許される訳がありません。しかしながら、いまも陰湿で激しい攻撃と迫害は止んでいません。一刻も早い司法による救済が必要です。
 これからも、報道の自由、言論の自由が保障され、市民、メディアが委縮しない寛容な社会のために、私も市民の一人として、皆様とともに声をあげていきたいと思います。
 結びにここにご参集の皆様のご健康とご多幸を祈念いたしまして、連帯のメッセージとさせていただきます。報道の自由、言論の自由、民主主義を守るためにともに頑張りましょう。
  2018
16
  世田谷区長 保坂展人

ごあいさつ
 元慰安婦の記事を「捏造」と攻撃されて職を失い、家族も脅迫された植村隆さんが名誉回復の裁判を起こして3年余りになりました。皆さまのご支援を受けて、植村さんは言論でも法廷でも反論を繰り広げており、支援の輪は全国に広がっています。
 法廷では「(韓国人の)義母のお母さんの起こした裁判を有利にするために紙面を使って意図的なウソを書いた」(西岡力氏)、「真実を隠して捏造記事を報じたのは、義母の訴訟を支援する目的だった」(櫻井よしこ氏)などという被告の主張が、まったく根拠がないことが立証されました。
 しかし裁判は長期化が予想されます。
「言論テロ」の標的にされてきた植村さんが勝たなければ、日本の言論は萎縮して、慰安婦問題もタブーにされてしまいます。
 この危うい時代の空気を、笑い飛ばし、聴き倒しましょう。
  2018年1月6日
  植村訴訟東京支援チーム

日本国憲法 前文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。


2018年1月1日月曜日

謹賀新年メッセージ


植村隆
みなさま、あけましておめでとうございます。韓国カトリック大学の冬休みで、私は札幌の自宅に戻っています。雪景色の中で、2018年の様々な行事を想いながら、静かな闘志を燃やしています。
札幌訴訟では、3月に被告の櫻井よしこ氏、および原告である私への尋問が行われます。最大のヤマ場です。そして秋には、一審判決がでるとみられています。『全面勝訴』を告げるハタを札幌地裁前に掲げたいと思います。
東京訴訟も、これから正念場です。
みなさまのいっそうのご支援をお願いします。今年もどうぞ、よろしくお願いします。

七尾寿子(支える会事務局長)
札幌訴訟の第1回口頭弁論で、被告櫻井よしこさんは、訴状の論点に応えることなく自論を展開して、私たちを唖然とさせました。
それからほぼ2年、3月23日の尋問では、再び植村さんとの対決の時を迎えます。
これまで、会議を重ね続けてきた弁護団のみなさんと、地道な努力によって掘り起こした事実を寄せてくれた研究者の方々に感謝を申し上げます。
植村さんは、ソウル、札幌、東京と裁判で飛び回っています。各地の講演で多くの人々との出会い、裁判支援の広がりをいただいているだけでなく、萎縮の圧力を超えて連帯も深めていると思います。みなさん、秋に予定されている判決を「勝利」で迎えるため、これからもご支援ください。

植村訴訟東京支援チーム
植村裁判は法廷で、「義母の起こした裁判を有利にするために植村記者は記事を捏造した」という攻撃が、まったく根拠のない「推論」だったことを被告に認めさせました。札幌、東京、ソウルを飛び回ってきた植村さんと、支えてきた皆さんによる3年間の努力の結果です。しかし裁判は長期化しており、「言論テロ」も続いています。
自由な言論を守るためにも、元慰安婦の方の体験を次世代に語り継いでいくためにも、2018年も頑張りましょう。

※写真=冬の野幌森林公園 by M.HIGUCHI

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2018年これからの催しと裁判
1月6日、新春コンサート(東京・成城ホール)
1月11日、新春の集い(札幌・自治労会館)
1月31日、東京訴訟第11回口頭弁論(東京地裁)
2月16日、札幌訴訟第10回口頭弁論(東京地裁)
3月23日、札幌訴訟第11回口頭弁論、植村・櫻井両氏本人尋問(札幌地裁)