2016年12月25日日曜日

「ナヌムの家」を訪問

植村隆さんがクリスマスイブの12月24日、韓国人元従軍慰安婦のハルモニたちが共同生活をしている「ナヌムの家」(京畿道広州市)を訪ね、ハルモニたちを慰労しました。
植村さんは差し入れのお菓子などと一緒に、9月に韓国で出版された手記『私は捏造記者ではない』(図書出版プルンヨクサ=青い歴史)をハルモニたちに手渡しました。

韓国の「聯合ニュース」は、その様子をいち早く伝えています。以下、全文の日本語訳を紹介します。
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「慰安婦証言初報道」元日本の記者 ナヌムの家を訪ね被害者を慰労

【広州=聯合ニュース】イ・ウソン記者=1991年、日本軍慰安婦被害者の証言を初めて報道した元朝日新聞記者の植村隆(57)氏が24日午前、京畿道広州のナヌムの家を訪れた。

植村氏は、1991811日付の朝日新聞に韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)が記録した故金学順さん(当時67歳)の証言を伝えた。3日後、金さんが記者会見を開き被害事実を公に述べたことで、慰安婦問題は世論化した。 しかし、日本国内の歴史修正主義者たちは、この記事が韓日関係と日本のイメージを悪化させた「捏造記事」だと攻撃した。

植村氏は午前10時、ハルモニに会って安否を尋ね、9月に韓国で出版した著書『私は捏造記者ではない』をパク・オクソン、イ・オクソン、カン・イルチュルの各ハルモニに贈った。
植村氏はこの日、昨年12月に発表された日韓政府の慰安婦合意を再び批判した。
 「韓日政府の合意に、1993年の河野談話にも含まれている日本軍慰安婦の歴史研究と歴史教育への言及がなく、被害者にお金を与えるだけで終わらせようとしている」と指摘した。
また、韓日政府がこの問題を永遠に記憶に刻み、同じ過ちを繰り返さないという決意を改めて明らかにすべきだが、このような内容も含まれていないなどの点から、誤った合意であると述べた。
植村氏は今年初めから(韓国の)カトリック大客員教授として、1週間に3時間ずつ学生を教えている。
東京と札幌で進行中の名誉毀損訴訟のため、両国を忙しく行き来している。
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聯合ニュースに記事がアップされたのは24日午後1246分でしたが、その直後から続々とコメントが書き込まれ、25日午前730分現在で101件もの書き込みがありました。なかには「上村さん(ママ) ありがとうございます」と日本語で書かれたものもありましたし、ほとんどが好意的なものでした。以下、書き込みをいくつか紹介します。
 ∇植村さん、国籍を超えて真の人間像のようです。簡単なことではないのに、感謝します。日本国内に真の人間性と批判意識を持ったこうした方々が増えることを願うとともに、あなたのような方たちの声が日本や全世界に広がることを願います
∇当の記者が現れた
本たくさん売ってあげましょう。裁判費用がかかるでしょうから
感動的だ
日本にもあのような良心的な知識人は多い。ただ極右勢力が過激で前に出られないのが残念だ
(韓国の)現政権より百倍も千倍も立派だ。政治家は恥を知れ
真の知識人、勇気ある人だ。韓日間の良い橋渡しの役割をする人物だ
隆記者、あなたの真心に感謝します
勇気ある人だ。尊敬する
植村隆さんに応援と協賛が必要だ
本当に真実を述べる言論人、植村隆さんありがとう
これこそ謝罪だ。難しいことではない
あなたのような人々が、慰安婦ハルモニたちの心に、過去の悲しい歴史に少しでも慰安になります
植村さん…. すばらしい!!!! 今後韓日関係の進展に一角をなす人物として、歴史の評価を受けることを願います
こういう方々の声が高まるべきだが
植村隆さん、あなたの一歩が真実を歪曲し縮小しようとする者たちに恥となることを切に願います。そして感謝します

※韓国語翻訳は「植村訴訟」東京支援チーム