この仮処分申し立ては、神原元弁護士が全国の弁護士に呼びかけて行われました。神原弁護士は植村裁判では東京訴訟の弁護団事務局長をしています。申し立てには100人の弁護士が名を連ね、札幌訴訟弁護団の小野寺信勝事務局長も加わりました。
仮処分決定を報じる朝日新聞記事を以下に引用します。
【朝日新聞2018.12.7朝刊、第3社会面】
慰安婦テーマの映画、上映妨害に禁止命令 横浜地裁、仮処分決定
慰安婦問題をテーマにしたドキュメンタリー映画の上映会が妨害される危険性があるとして、神奈川県横須賀市で上映会を企画した男性が右翼団体を相手取り、妨害行為の禁止を求めた仮処分申し立てで、横浜地裁(宮沢睦子裁判官)は6日、この団体に対し、上映会場から半径300メートル以内での妨害行為を禁ずる決定を出した。
映画は同県在住の朴寿南(パクスナム)さん(83)が監督し、韓国人元慰安婦らが日本に謝罪を求めて訴える姿を描いた「沈黙―立ち上がる慰安婦」。
昨年から各地で上映会が開かれ、横須賀市でも市民らによる実行委員会が8日の上映会開催を予定している。
映画をめぐっては、10月16日の同県茅ケ崎市での上映会で、街宣車が会場周辺で上映中止を要求。11月28日の横浜市での上映会でも、右翼団体の構成員とみられる男性が会場内に入ろうとし、主催者に制止される騒ぎが続いた。
横浜地裁は決定で、それぞれの上映会は「(団体の)構成員または関連団体が妨害行為をしたと認められる」と認定したうえで、「(8日も)妨害行為をするおそれがある」と判断した。
横浜地裁は決定で、それぞれの上映会は「(団体の)構成員または関連団体が妨害行為をしたと認められる」と認定したうえで、「(8日も)妨害行為をするおそれがある」と判断した。
朴さんは決定後の記者会見で、「生きた心地がしませんでした。映画を守ろうと応援してくださる市民に感謝します」と語った。(編集委員・北野隆一)
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