2016年8月22日月曜日

植村さん名古屋講演

8月9日から始まった植村さんのスピーキングツアー(講演の旅)は、明日(23日)夜の倶知安町で一区切りとなります。旭川、岩見沢、札幌、新ひだか、室蘭、名古屋、津、そして倶知安の8市町を2週間でかけまわる強行軍でした。のべ1000人を超える人が耳を傾けてくれました。ほとんどの人が初めて植村さんと接する人たちでしたが、どの会場でも植村さんの説明と主張、訴えに共感の拍手が起こっていた、とのことです。【植村さん自身の報告は後日掲載する予定です】
地元の新聞記者の取材と記事掲載もありました。裁判以外では、ひさしぶりのことです。以下に、その記事を引用します。

<引用開始>

◆北海道新聞(室蘭版)8月20日付=慰安婦記事、捏造でない 元朝日・植村氏が講演 室蘭
 従軍慰安婦報道に関わった元朝日新聞記者で韓国カトリック大客員教授の植村隆さんが18日夜、室蘭市内で「歴史修正主義とたたかうジャーナリストの報告~私は『ねつ造記者』ではない」と題して講演した。
 植村さんは1991年、韓国在住の元従軍慰安婦の証言を巡る記事を執筆。2014年に雑誌や一部ジャーナリストが「記事は捏造(ねつぞう)で、これを発端に慰安婦問題が国際化して日本批判が広がった」と指摘。植村さんは、非常勤講師を務めていた北星学園大(札幌)に脅迫状が送りつけられるなどした。
 講演で植村さんは記事を捏造とする雑誌やジャーナリストの主張の誤りや矛盾点を指摘し、「元慰安婦の取材をしたこともない人がバッシングしている。元慰安婦のおばあさんたちの尊厳を傷つけている」と述べた。
 従軍慰安婦を否定する勢力について「教育、メディア統制を通じて戦後民主主義を破壊し、改憲への地ならしをしようとしている」と批判。「歴史研究や歴史教育を通じて同じ過ちを繰り返さない固い決意をあらためて表明すべきだ」と訴えた。
 講演会は市民団体「憲法を守る室蘭地域ネット」の主催で、約100人が詰めかけた。
◆中日新聞(愛知県版)8月21日付=元記者の植村さん 慰安婦報道で講演 名古屋
 慰安婦に関する報道で激しいバッシングを受けた元朝日新聞記者で韓国カトリック大客員教授の植村隆さん(58)の講演会「私は『捏造記者』ではない」が20日、名古屋市瑞穂区の市博物館であり、約150人が耳を傾けた。
 植村さんは元慰安婦の証言を報じた1991年の記事を巡り、週刊誌に「捏造」などと批判された。名誉棄損を訴える裁判を起こしており、講演会は名古屋の支援者らが主催した。
 植村さんは非常勤講師として勤務していた北星学園大(札幌市)に届いた「死をもって償え」「売国奴」などの脅迫文を紹介。自身が報じた元慰安婦の証言について「人権侵害問題として国際社会の注目を集め始めた」と意義を強調した。
◆朝日新聞(名古屋版)8月21日付=「戦い続ける」植村さん講演 瑞穂
 慰安婦問題の記事を書いた元朝日新聞記者の植村隆さん(58)が20日、名古屋市瑞穂区の市博物館で講演した。25年前の記事を「捏造」と批判され、「殺す」などの脅迫が家族や勤務先にも及んだ。植村さんは「捏造などしていない。攻撃に屈せず、戦い続ける」と話した。
 県内の平和団体などが主催し、約130人が参加。
 植村さんは「記事は捏造」との週刊誌報道などで名誉を傷つけられたとして、昨年、発行元の出版社などを相手に損害賠償を求める2件の訴訟を起こした。今月3日には、ツイッターで顔写真などをさらされた長女(19)が起こした別の訴訟で、東京地裁は投稿した男性に、170万円の損害賠償を命じる判決を言い渡した。
 植村さんは「家族まで脅され、司法の判断を求める決断をした。攻撃は私個人でなく、歴史を掘り起こす報道や言論の自由に向けられている」と話した。
 朝日新聞は2年前の特集記事で、植村さんの記事について「慰安婦」と「女子挺身隊」の混同があったと認めた上で、「意図的なねじ曲げ」はなかったと説明、その後の第三者委員会も否定した。

<引用終わり>

中日新聞8月21日付
朝日新聞8月21日付