2月4日に沖縄・那覇市で行った植村隆さんの講演会に参加した方々の感想文を、以下に収録します。感想文は当日会場で配布した用紙に書かれたものです。文章は原文通りですが、誤字などは直してあります。お名前は、無記名以外はイニシャルで、職業・肩書は略、掲載順は不同です。
「記憶」されない歴史は繰り返される
▼植村さんの闘いは、日本の民主主義を守る重要な闘いです。資料を示しての熱のこもったお話は大変説得力があるものでした。沖縄、韓国、朝鮮、中国に対する差別を許さないことが重要です。この沖縄の地から問い続けます。(K.M)
▼安倍政権になって以来、日本がどこに向かっているのか不安が大きくなっています。「電波を止める」「沖縄の2新聞をつぶす」の発言。菅野完著「日本会議の研究」も差し止め。他県では決して許されない沖縄での行為。法律無視の独裁はいずれ日本全県に広がるのではないかと恐ろしくなります。日本会議とその関連団体を中心とする右翼化を進める人たちが、政権に不都合なものはつぶそうとしている。植村さんはそのターゲットとされ闘っているのですね。家族も職場も巻き込まれ、どんなに辛かったでしょう。でも負けない! その姿勢からエネルギーを受け取りました。ウチナンチューも虐げられても負けないで頑張ります。娘さんはお父さんの不屈の精神を受けついでいますね。素晴らしいです。(Y.A)
▼講演会で植村さんバッシングを具体的に聞き、理解を深めることができました。残念ながら「慰安婦問題」に対するメディアのスタンスは腰が引けていると思います。政府や歴史修正主義者に対する忖度が表れています。コメンテーターの選択にも政府への同調、あるいは評価する学者の起用が目立ちます。いろんな場で「慰安婦問題」の真実を伝える必要があると思います。(N.Y)
▼強烈なバッシングに屈せず、表現の自由と家族を守った植村さんのジャーナリスト魂に深く敬意を表します。取材者としての産経や読売、櫻井氏への質問を通じた反撃手法は正々堂々とした戦い方であり大いに参考になりました。高江・辺野古新基地と、沖縄に横たわる不条理は苛酷さを増していますが、基地の報道、ジャーナリズムを担う一翼にいる者として、これまで同様に地を這うような取材を尽くしていく決意を新たにしました。「記憶されない歴史は繰り返される」を胸に刻んで日々の紙面作りに取り組んでいきたいと考えます。日本の民主主義、法治主義、言論報道の自由を守り抜くために沖縄から声をあげつづけていきます。(T.M)
勇気と忍耐力と知の力に感服
▼政府が「慰安婦問題」を日本の歴史からなかったことにしようとしている動きが活発だ。植村さんの勇気ある行動が、私たちの民主主義を守ることになる。「事実が唯一の武器」に納得です。民主主義を守るために勇気と知恵を一人ひとりが培っていかなければ、この国は滅ぶと思います。改めて、歴史の検証をし、自らの立ち位置をしっかり持っていきたい。(Y.M)
▼植村さんとご家族の勇気と難儀をものともせぬ忍耐力と知の力に感服しました。それにも関わらず、歴史修正主義者たちの動きは一向に衰えないことに危惧します。植村さんの裁判は大きな意義があります。頑張ってください。(E.M)
▼闘いの中で支える「仲間たち」が増えていく過程に励まされます。事実に基づけば必ず勝利する確信になりました。(N.N)
▼時系列に資料をよくまとめてあり、理解が深まりました。今の安倍政権を支える勢力の目論見がよくわかり、勉強になりました。(Y.K)
▼植村さんのお話を沖縄で聴く意味を受け止めました。植村さんの課題と沖縄の抱える問題をつなげていくことの大切さを実感しました。(K.S)
▼モヤモヤしていることがはっきり分かって良かったです。沖縄の闘いもあきらめません。(T.N)
▼迫力あるお話をありがとうございます。(T.M)
▼インターネットしか見ない若者にも知ってもらいたい。世間では間違った記事を書いたと思われているのが悔しい。沖縄の新聞批判もひどい。MXテレビなどの報道が堂々とやれてしまう日本。今のアメリカもこの先が心配。世界中が右傾化していく。どうすれば止められるのか? (A.I)
被害者と弱者がバッシングされている!
▼基地と原発は最悪の国策ですが、歴史まで変更して右翼化している安倍政権と闘う必要を一緒に訴えたい。(Y.K)
▼表現の自由、言論の自由に対する様々な圧力が強まっています。世界的にもそうですが、日本では凄まじいものがあります。植村さんへのバッシングはその象徴のようなものです。植村さんを応援し、連携していくとともに、表現の自由を守る取り組み、闘いを強めていこうと思います。「事実を言えない、表現できない」のは民主主義の敵です。(M.S)
▼沖縄にも130カ所以上の慰安所があったことを初めて知りました。沖縄大学に赴任した宇井純さんの話も知りませんでした。当時の学長が新崎盛暉さんだったこと、その息子さんが新聞労連委員長として植村さんを支援されたこと。縁を感じた講演でした。(M.S)
▼学生の頃(25年前)に大阪の聖和社会館でボランティアをしていた「オモニ学級」の記事をずっと持っていましたが、植村さんの書かれた記事ということで、不思議なめぐりあわせを感じました。「被害者と加害者が逆転する」「被害者、弱者がバッシングされる」。そんなことを感じました。(S.M)
▼植村さんの娘さんの思い、たくさんの学びがあり参加して良かった。沖縄も頑張っています。ともに頑張りましょう。(T.N)
ネットで出回る情報を鵜呑みにする若い世代
▼ビデオニュースで植村さんのことを知りました。その前に宗神道(ソン・シンド)さんのドキュメンタリー映画を観て、どうして「慰安婦問題」が解決しないのか、謝罪しないのか、ずっと心の中でくすぶっています。慰安婦とされた女性がいる事実を私たちはしっかり認め、民主主義を深めていきたいと思います。事務局のみなさん、植村さんのサポートよろしくお願いします。(R.S)
▼沖縄戦の聞き取りをしています。沖縄に来た兵士や沖縄出身の兵士だった人たちの中で「自己否定」の部分になると強硬に反論したり、証言をしなくなる場合が多々あります。日本の中にあるヤスクニ思想があると思います。今日、植村さんの話を聞きながら思い出していました。(A.K)
▼20代男性です。ジュンク堂講演会でもお話を聞きました。周りの同世代は積極的ではないにせよ、ネットで出回る情報を鵜呑みにして、植村さんや、朝日新聞、さらには元慰安婦の女性に否定的な見方をする人が多くいます。僕もネットを利用して、そういう情報に多く接するので、植村さんは相当苦労されて大変だなと思っていました。お話を聞いて、バッシングに面と向かって闘っている植村さんに尊敬の念を抱きました。貴重なお話ありがとうございました。(F.K)
▼「過去の誤りを認めることが民主主義を強める」という指摘、重要ですね。この点で、戦後日本は大変不十分だったのではないでしょうか。植村さんが闘わなければならなかったことも、沖縄2紙がバッシングを受けていることも深く関係していると思います。日本は昭和の戦争を検証し、その責任を明らかにし、ドイツのように、「過去の誤り」を認めていかなければと思います。(I.Y)
首里の陸軍壕の跡で消された「慰安婦」説明文
▼植村さんの勇気ある闘いに敬意と感謝を申し上げます。家族と周囲を巻き込まざるを得なかった状況のご苦労はいかばかりか察するに余りあります。裁判は是非勝って欲しい。この国は安倍政権の下でひどい方向に進んでいるように思います。それぞれの闘いの場から手を取り合ってあきらめることなく、私たちの世代で打ち返していきたいと思います。(K.O)
▼植村さんと朝日バッシングが、歴史修正しようとする安倍政権とそれに連なる改憲勢力が仕掛けた計画的な攻撃なんだとはっきりしました。読売や産経は政府の広報、NHKも含めて大本営発表を繰り返していると馬鹿にしたり、無視したりしているだけではすまされないのだと強く感じました。私も植村さんに連帯します。
▼首里の32陸軍壕の説明文から慰安婦の文言が削除されました。しかし、昨年沖縄県出身でアリゾナ州に在住の正子さんが、その壕にいたことを証言しました。(証言後、病気で亡くなる)こちらの裁判闘争にも参加してください。
▼大変丁寧にこれまでの経緯や問題を説明していただきありがとうございました。これまでの歴史を一人ひとりが、きちんと向き合う教育や社会を作っていくことができますように願っています。
植村さんの、最後まで貫く強さ。真実は一つ。
▼植村さんの講演を聴いて、家永裁判から始まる数多くの沖縄の歴史を否定するような、日本の不都合なものに蓋をしようとする右傾化の流れがより強力になっていることをひしひしと感じます。植村さんの頑張りに敬意を表します。一人ひとりの力は小さいけれども頑張っていきましょう。
▼「事実」を力に闘っている姿は励みになります。事実を確認しないで報道するメディアもあり、読者は情報の正しさをどう判断していいのか厳しい時代になったなと思いました。真実は一つ。最後まで貫く強さ、ジャーナリストとして今こそ一層、本物を伝えてくださることに期待しています。
▼言論の自由を守る最前線で闘っておられる植村さん、大変でしょうが頑張ってください。関心を持ち、自分のやれることをやろうと思います。言論の自由、人権を守る闘いは憲法を守り、戦争をさせない国にすることだと理解しました。
▼植村さんが、現代のすべての社会現象が右傾化している状況に対峙していることに勇気をもらいました。民主主義のためにも裁判の勝利を祈念しています。
植村さんは、ヘイトで苦しむ人たちの励みに
▼北海道から予定外の講演に参加できて大変感動しました。日常、いろいろな情報の中で生活しています。もっと今日の話を日常的に学習して理解を深めていきたいと思います。(K.M)
▼植村さん、元気ですね! やっぱり社会部出身記者ですね。そしてジャーナリストですね。全国の記者の励みになるでしょうし、何より新聞読者の「新聞を読み続けよう」との思いを抱いたと思います。新聞記者よガンバレ!植村さんガンバレ! 言論には言論で!!が民衆を鍛える。
▼植村さんの闘いがよく理解できました。植村さんだけでなく多くのヘイトスピーチで苦しんでいる人たちが励みになるような話でした。沖縄。韓国、中国へのゆがんだ差別的な言動が多くなっていますが、それにめげたくありません。植村さん頑張ってください。
▼タイムリーな講演会でした。トランプ大統領が登場し、ますます分断と差別が蔓延し始めています、これに反撃するために教訓が得られると思います。
(まとめ 「支える会」事務局・樋口)