2018年12月26日水曜日

発売3週間後の反響

12月5日に発行された「慰安婦報道『捏造』の真実」は、発売から3週間がたつ。版元の花伝社の担当編集者によると売れ行きは「いい動き」だという。
全国どこの書店でも、ベストセラーや売れ筋の本を並べる一般書コーナーではなく、マスコミ、ジャーナリズムという専門ジャンルの区画に置かれているようだ。札幌の大型書店、紀伊国屋書店札幌本店とジュンク堂書店札幌店でも専門書扱いだ。しかし、表紙が正面に見えるように置く「面陳列」となっていて、少しでも目立つようにという書店側の配慮が感じられる。紀伊国屋書店ではポップ広告も飾られている(写真右上と右下)。花伝社が販促用に作ったものだが、「不当判決」の幟を掲げる写真が踊っている。コピーには「ジャーナリズムの根底を揺るがしかねないこの裁判の真実を改めて世に問う!」「戦いはまだまだ、これからだ」とあって、力が入っている。書店のポップ広告は、専門書コーナーでは辞書やガイドブック以外は少ないから、これは破格の扱いといえようか。(ポップ広告とは、pop=point of purchase 店頭で商品のそばに置く飾り広告のこと)
花伝社は先週末22日に朝日新聞に広告を出した(写真下左)。読書面の下の大きな広告欄に、筑摩書房や第三書館、彩流社、共同通信社、新日本出版社など12社の新刊本と並んでいた。「5段12割」という小さな枠ではあるが、上段の中央にあり、目立つ扱いとなっていた。キャッチコピーは「誰が何を捏造したのか。朝日新聞の慰安婦報道をめぐり、法廷で明かされた保守派論客の杜撰な言論。事実をめぐる論戦はまだ続く」と訴えている。花伝社には読者からの感想も届き始めた(写真下右)。ある読者カードには次のような感想が書かれている。「本書を読むと、植村さんの記事に誤りはなかったわけで、なのに捏造という記者生命にかかわる非難を受け、家族も危険な目にあったのにこの判決かと、あらためて憤りを覚えます」。
読者の感想は、アマゾンにも2件のカスタマーレビューが載っている。2件とも5つ星、満点の評価。ミスター・ディグ氏は、「不当判決だ、公益性があればデマを流してもいいのか」と判決を批判し、風の邑人氏は「デタラメとウソとデマを可視化した貴重な記録」と同書を評価している。この2人の書評には計12人が「役に立った」のボタンを押している。さて、もうすぐお正月休みです。まだ読んでいない方は、旅行や帰省などの道中で、また寝正月の合間などに、ぜひ手に取って読んでみて下さい。